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指揮折々

さあ、開演だ

皆が指揮者にみつめる

指揮者は 一呼吸置くと 軽やかに腕を降り出した

ストリングスたちが 優美に

クラリネットの少し 甲高い音色が ホールに こだまする

観衆たちは息を呑み 次の音を待つ

指揮者は また一呼吸おき 突然 激しく 腕を降り出す

ラッパの低い音が 重なり花を添える

さあ、クラシックの真骨頂 交響楽団 一体になり

観客たちを魅了する

さあ、燃え上がれ

指揮者は 演奏するかの如く

タクトを振り続ける

合奏が 歌うように 旋律を 紡いでいく

とうとう 演奏は 終演に 導かれるように 心を揺さぶり

観衆たちは ただただ 割れんばかりの 拍手の 嵐に

指揮者がお辞儀をすると

観客は 静寂につつまれ

しばらくすると エピローグに スタンディングオベーションで幕をとじた。

交響楽団員たちは 指揮者の元に 皆で一斉に お辞儀をすると

指揮折り折りと 四季折々に 幕が降りていった・・・

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